注意をしすぎず、心に余裕をもって学級経営をするための考え方 「牧場の羊と牧羊犬」

教師のみなさん専用

・子どもの言葉や行動が気になり、気づくと小言ばかりで、学級の雰囲気が悪くなってしまう。
・子どもを注意することが多くなり、なかなか褒めることができない。
そんな悩みをもつ先生の役に立つかもしれない いどばたばなし。

真面目な人ほど注意や小言ばかりの教師になりやすい

教師になる前は、子どもが大好きで、どんどん褒めて伸ばしたい!
と思っていたけど、実際にはなかなか難しかったなぁ。

そうそう。学校のルールや、クラスをまとめるために、
「○○しなさい!」「それはダメ!」みたいな言葉が多くなったなぁ。

毎日、忙しい「教師」という仕事をする中で、
気づくと叱って、注意している。怒ってばかりの自分が嫌になって、またイライラして叱ってしまう。
という負のループに苦しみ、しんどくなっていく先生は多いんじゃないかな。

実は、わたしも同じ状態に陥りました…
学校のルールが守れるように「きちんと子どもたちを指導しなきゃ!」とか、みんなが同じように勉強を「ちゃんとできるようにさせてあげなきゃ!」と思って、どうしても注意が多くなってしまうの。

特に、「隣のクラスはきちんとできているのに、自分のクラスは…」と思うと、焦りもあって、どんどん叱ってしまうんだよね。心の中では、わたし叱りすぎだなと思いながらも。

先生って基本まじめな人が多いんだけど、
まじめな先生ほど、負のループにはまって、しんどくなっていく可能性が高いんじゃないかなと思うんだ。

特に教師経験が短いうちは、子どものためにと思って、無理して叱ることも多いよね。

注意や小言を減らすための考え方 「牧場の羊と牧羊犬」

若手教師の頃は、「学級をまとめるためには、子ども一人ひとりの行動をしっかりと把握して、ダメな時にはすぐに注意することが必要だ!」と思っていたんだよ。

たとえるなら、犬の散歩。
首輪をつけて散歩するんだけど、一匹一匹行きたい場所が違うから、全員に繋がったリードに引っ張られて、結局振り回されて散歩ができなくなってしまう状態かな。
散歩する犬が2・3匹だったらうまくコントロールできるんだろうけど、20匹30匹もいたらそりゃあ散歩するなんて無理だよね。

以前のぼくは、無理やりパワーで引っ張って、何とかしようとしていました。

この方法で上手くいく人はいいんだけど、普通に考えて、体力と気力が持たないんだよね…

そこで、考え方を変えてイメージしたのが、「牧場の羊と牧羊犬」
牧場の羊たちは、普段はそれぞれ好きなところで草を食べてるんだけど、
小屋に帰る時間になったら、牧羊犬が周りを走りながら羊たちを誘導するよね。
そして、どうしても群れから離れて危ない羊には吠えて注意する。

ある時から、そんな感じの学級経営をしようと考えたんだ。
普段は、あまり細かい事は注意せずに、
本当に危ない時や、人を傷つけるときなど、今までより基準を広くして注意するようにしたんだ。

「牧場の羊と牧羊犬」の考え方をしてよかったこと

その学級経営をすると、普段はクラスがぐちゃぐちゃになりそうだけど…

たしかに初めは、あまり叱らなくなったから、子どもが調子に乗る場面もあったんだけど。

・たまに叱ったときに効果絶大
・考えさせることが多くなり、子ども達が主体的に考える集団になった
・叱ることが少なくなり、心に余裕をもって子どもと関われるようになった

・たまに叱ったときに効果絶大
注意したり叱ったりすることが少なくなったから、
本当に叱った時に子どもたちの気持ちがキュッとこっちを向いて、しっかり聞いている雰囲気になったんだ。
「珍しくこの先生が叱ったぞ。本当にダメなことなんだ。」みたいにね。
今までは、どんなことにも注意していたから、子ども達も「また言ってる。はいはい。」みたいに感じていたんだろうね。

低学年を担任している時は、学級全体を望ましい行動に導くために、「頑張っている子を褒める。」ということもすごく意識したね。

・考えさせることが多くなり、子ども達が主体的に考える集団になった
注意をするかわりに、「どうすればいいと思う?」と聞くようにしていくと、子どもが自分の言動を振り返るようになったんだ。
今までは「言われたとおりにする。」だったのが、「自分で考えてこうする。」に変わっていったので、生活にも学習にも主体性が出てきて、自分たちでいろいろなことを考える集団になっていったよ。

・叱ることが少なくなり、心に余裕をもって子どもと関われるようになった
「○○させなきゃ」と思うことが少なくなって、「まあいいか。」と流せることが増えたんだ。
心に余裕ができて、先生が笑顔でいることが増えると、子どもも笑顔でいることが増えて、お互いに居心地のよい教室になったと思うよ。
ただ、難しいのは、なんでもかんでも「まあいいか。」にすると取り返しのつかないことになることがあるから、メリハリを意識することは必要だったね。

事前に子どもたちに「先生は人を傷つけることは絶対に許しません!」
みたいに宣言することも効果的だよね。

ぼくは、この考え方がすとんと腑に落ちたけど、
それぞれが余裕を持つためのよい方法を考えると良いと思うよ。

まとめ

叱りすぎることに悩んでいるあなたは、すごくまじめでステキな人。
「○○しなきゃ」と考えすぎず、心に余裕をもとう。

もし、今回紹介した「牧場の羊と牧羊犬」が参考になれば幸いです。
いどばたばなし おしまい。またお話しましょう!

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