小学校 親も子どもも気になるクラス替えの裏話

保護者のみなさん専用

いろいろなことが気になるクラス替え

仲の良いあの子と一緒になれるだろうか…
トラブルのあったあの子とは違うクラスになるだろうか…
クラス替えのことが気になる人の
役に立つかもしれない いどばたばなし

クラス替えってドキドキわくわくする子もいる一方で、
環境の変化にすごく心配をする子もいるよね。

そうそう。親としても、クラス替えって気になるよね。

子どもの1年を左右するかもしれないしね。

わたしたち夫婦が、何年も小学校の教師をやってきた経験をもとに、あまり詳しく知られていないクラス替えの裏話をしていきます。ぜひ寄って行ってください。

クラス替えって、どうやって行われているの?

小学校の先生たちは、年が明けると
次の学年のクラスのことを考え始めます。

今の担任が、1年間関わってきた経験と情報をもとに、
色々な視点から来年のクラスのメンバー構成を考えていきます。

クラス替えの主なポイント

新しいクラスを考える時には、分かれたクラスができるだけ均等になるように考えます。
その時に、先生たちが意識しているポイントを紹介します。

・人数と男女比
・学力
・リーダー性
・運動
・友達関係
 (仲の良さ・過去のいじめやトラブル)
・生徒指導や保護者対応の多さ
・特別支援の必要性
・保護者の要望

それぞれのポイント かんたん解説

・男女比
クラスによって人数や男女比の偏りがないように考えます。

・学力
勉強が得意な子も、苦手な子もバランスよくクラスにいるようにします。
クラスによって偏りがないように考えます。

・リーダー性
クラスの中で、リーダーシップがとれる子どもが一定数いるようにします。
学級代表となって話し合いをまとめる役割を担うことや、多くの子どもから信頼されていて周りを引っ張っていける子どもをリーダー性◎として各クラスに分けていきます。

・運動
運動会で大差が出ないように、体育の成績や50m走のタイムなどの平均が同じくらいになるようにクラスを分けます。

・友達関係
子ども同士の相性の良さを考えます。
「この2人は顔を合わせるたびにケンカするから違うクラスにしよう。」
「この子は、あの子が一緒だと笑顔で学校に来れるから一緒にしよう。」
など子どもたちができるだけ安心して生活できるようにします。

・生徒指導や保護者対応の多さ
学校内外での問題行動や、子ども同士のトラブル、保護者からのクレームの多さなど、
対応しなければならない問題の多さが偏らないようにします。

・特別支援の必要性
通常学級には在籍するものの、障害や特性によって、学習・生活に支援や配慮が必要な子どもがかたよらないようにします。

・保護者の要望
保護者から懇談や相談で聞いた、クラス替えについての希望・要望をできる限り反映させます。
特に、友人関係やトラブルに関係する希望・要望が多いです。

これらのポイントを考えながら、クラス分けをしていきます。

考えることが多いから、「一度寝かせて次の日もう一度見直す」
ということを何度も繰り返します。

2月くらいになると、学年の子ども全員で活動する授業を行い、
子ども同士の人間関係を観察することもあります。

もちろん、クラスを考える中で、
「このクラスは学年の中で一番経験のある先生がもつクラスになるだろうから、少し重めに。」
「このクラスは、関わりやすい子どもを多めにして、若い先生が担任しやすいクラスにしよう。」
と、上に書いたポイントをあえて偏らせることもあります。

クラス分けは まだまだ続く

いろいろなことを考えたうえで、今の担任が仮のクラスを作ると、
他の先生たちにチェックしてもらいます。
今までにその学年を担任した先生や、その学年に関わったことのある先生たちが集まって、
よりよいクラスになるように意見を出し合います。

「この子とこの子は2年前一緒のクラスだったけど、ケンカが多かったから分けた方が良いよ。」
など、今の担任が知らなかったことや見落としていたことに気づくこともよくあります。

そして、3学期が終わる頃には、次年度のクラスが決まっていることが多いです。

ただし、この段階では次の担任が誰になるかはまだ分かっていません。

先生たちの間でも、「○○先生は、次は3年生担任だろう。」
というような予想が飛び交うことがよくあります。

担任の先生の決定方法

多くの学校では、12月~1月くらいに、
来年度担任したい学年の希望を校長に伝えます。

〇年生だけではなく、特別支援学級の担任や、図工などの専科教員を希望することもできます。

ただ、希望を書いたからといってそれが必ず通るということはありません。

最終的には、校長がそれぞれの希望を参考にしながら、担当を決めていきます。
(地域によっては、次の担当学年も先生たちの会議で決めるということもあるようです。)

先生たちが自分の担当を知るのは、基本的には4月1日です。

希望した学年と違う学年の担任になりそうな時には、

校長に呼ばれて話(説得)をされることが多いです。

4月になって、クラスの子どもを入れ替えることも!

・急な転校生
・担任する先生の経験年数
・担任の先生と子ども・保護者の相性

などによって、3月に決まっていたクラス分けを急遽変更することもあります。

ただし、クラス編成を急に変更することはすごくリスクがありますし、
始業式までに名簿作成やクラスの子どもが使うものの名前書きなど、いろいろな準備を進めたいので、
よっぽどの大きな理由がないと変更はしません。

子ども達にとってはうれしい春休みは、
先生たちにとっては、

普段の授業がある日よりも忙しいと感じる時期なんです。

まとめ

クラス替えは、
いろいろな先生が、いろいろな視点で、
バランスよくクラスを作ろうと考えている。
保護者の要望もできるかぎり反映している。

いどばたばなし おしまい。またお話しましょう!

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